100万回死んだねこ 覚え間違いタイトル集 感想

読書感想

(福井県立図書館著/講談社)

「衝撃の巨人」
「ハーメルンの音楽隊」
「夏目漱石の『僕ちゃん』」

利用者さんの覚え間違いに爆笑。SNSでも話題沸騰!
司書さんや書店員さんが聞いた、実際にあった覚え間違いを集めたおもしろタイトル集

あらすじ

(図書館)利用者さんの覚え間違いに爆笑し、司書さんの検索能力にもリスペクト。
SNSでも話題沸騰!
あなたはいくつ答えられる?
利用者さんがうっかり覚え間違えたタイトルにかわいい(シュール?な)イラスト。
ページをめくると正しいタイトルと司書さんによるレファレンス(照会)、書誌情報が出てきます(書影のイラストまで!)こっそり真面目な目的を抱えた「覚え間違いタイトル集」ですが、まずはクイズ感覚でお気軽にお楽しみください!
タイトルがうろ覚えでも、作者の名前があいまいでも、内容のおおまかなニュアンスしかわからなくても……
大丈夫!私たちが一緒にお探しします!

(帯・裏表紙より抜粋)

ポイント

イラストが多く、1ページ当たりの文字数も少ない為、3時間程度でサクッと読めます。
間違いを訂正するだけでなく、その本がどん内容なのか書いてあり、
下の方には表紙イラストと出版社や作者名まで書いてあるので、気になったらすぐ調べられる。
ある意味図書館の検索機械のような役割も持っています。

付録?として福井県立図書館の図書カードが付いてくるのも遊び心があって面白いです。

本書には書かれている以外にも覚え間違いの問い合わせは沢山あり、
下記の福井県立図書館さんの覚え間違いタイトル集から見られます。
「オオカミ男のアメとムチ」や「崖っぷちのニモ」など見ていてなかなか面白いです!

覚え違いタイトル集:https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/tosyo/category/shiraberu/368.html
福井県立図書館HP:https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/tosyo/index.html

ちなみに、この「100万回死んだねこ 覚え間違いタイトル集」も覚え間違いされています。(笑)
(覚え間違い集No,945)

感想

覚え間違っている名前もさることながら、著者さんのコメントもまた面白いです。
読むたびに笑いがこみあげてきました。
そして、司書さんや書店員さんは大変なんだなーとも感じました……。
本の題名はもちろん、内容まで把握し、推理して本を探すのだからある意味探偵だなと。

また、この本を読み、完璧に本の名前がわからない状態で、アバウトに聞いても良いのだなとなんだか安心しそれと同時に気軽に聞いていいんだよ!と勇気づけられた気がします(笑)
本書には書かれていませんでしたが、書店や図書館で本を訪ねる際に、ネットショッピングの商品ページ(Amazonや楽天のページ)や、JANコード(裏面のバーコード下の数字)がわかると検索する際に大変助かるそうです。

図書館や書店は民主主義の最後の砦

と本書のあとがきに書かれていますが、それを読んでハッとさせられました。
情報が開示されているのが当たり前ではない事もある。
そう考えると、当たり前のように図書館や書店に歴史書や思想学の本が置いてある事はすごいことなのだと実感しました。
また、今まで私たち人間が行って積み上げてきたものが歴史書として本になっている
ということになんだかノスタルジックな気分になりました。

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